うまかったお店たち

郵便局へ行った帰り、昔ながらのお肉屋さんが目に入りました。いつも素通りしているのに、その日はどうしても気になって中へ入ってみました。
「いらっしゃいませ！」
先に並んでいたお客さん会話していた女将さんが、こちらを見てそう言ってくれました。ふっくらしていて、どこか実家の母に似ています。
ガラスケースの中には、美味しそうなさまざまな種類のお肉が並んでいます。何を買おうかな？と迷った私の目についたのは揚げ物でした。
コロッケ、ハムカツ、メンチカツ。どれもがこんがりしたキツネ色です。前のお客さんは常連さんのようで、また来るわねー、とニコニコして帰りました。
「お待たせしました！」
「コロッケ2つ、ハムカツ2つ、それからメンチカツ2つ下さい。」
「はい！」
女将さんは、手際よく揚げ物を包んでくれました。コロッケが70円、ハムカツとメンチカツは100円。スーパーマーケットのお惣菜コーナーでパックに入っているものより大きく、お値段も安めです。
女将さんはそれらを、懐かしい感じのベージュの紙袋に入れて渡してくれました。
「ありがとうございます！」
マスク越しにもわかる笑顔。私はなんだか気持ちがほっこりしてきました。
「ありがとうございます！」
住居とつながっているのれんをくぐり、パリッとした白衣が似合うご主人にもそう言ってもらいました。
家に帰ると午後４時です。紙袋をあけると、つい油取り紙に包まれたメンチカツをつまんでしまいました。
「！！！」
衣はサクサク、肉汁たっぷりです。新型コロナウイルスで外食には行けないし、パック入りの揚げ物ばかりだった昨今の私にとっては驚くようなご馳走です。あまりに美味しくて、まだ早い時間ですが思わず缶ビールを開けてしまいました。🍺

それからというもの、私は週1度、必ずそのお肉屋さんで揚げ物を買っています。そしてその都度、「美味しい揚げ物が食べたい！「さくさくのコロッケが最高」と感動しています。リーズナブルな値段で美味しいものが食べたい、と思う方は、ぜひ近くにある「お肉屋さん」で揚げ物を買ってみてください。😃